はじめに

経営するのに必要とする会計上の主たる情報は、損 益と資金です。

損益に関する情報は、「社長が使う移動年計グラ フ」というサイトで、移動年計を紹介しました。

資金については、このサイトで紹介したいと思います。。

このサイトでは、故佐藤幸利税理士が、考案された資金会計理論を、紹介したいと思います。

キャッシュフロー計算書が、注目されていた頃、次の言葉が、 あちこちで掲載されていました。

「キャッシュ(現金)は事実、利益は意見」

という言葉です。

キャッシュすなわち現金は、100円は100円であり、変更することはできません。

ところが、利益は、会計処理のやり方により、利益額が違ってしまいます。

例えば、減価償却費ですが、会計処理の方法は、定額法や定率法などがあります。

定額法を選択した場合の利益と、定率法を選択した場合の利益では、会社の利益額が違って来ます。

ここから、「キャッシュは事実、利益は意見」という言葉が出てきていると考えられます。

私は、この言葉を聞いて、キャッシュだけの会計処理ができないものか、と考えたことがあります。

ただ、利益という捉え方も重要だなと考え、両方必要という結論に至ったことを、今も覚えています。

経営戦略、経営計画、利益計画などを考えると、利益の重要性を否定できなかったからです。

私と同様に、佐藤氏も、ここに疑問を持ち、キャッシュベースの会計を考案されたことが、記載されています。

そこから、考え出されたのが、キャッシュベースの会計「資金会計理論」です。

1.制度会計との関係

資金会計理論は、現在行われている会計処理自体を、否定しているものではあ りま せん。

日々の会計処理は、いつも通り行われ、決算処理して損益計算書や貸借対照表が、作成されます。

資金会計理論では、これらの財務諸表を、資金会計理論という観点から捉え直 すも のです。

利益も、そのまま使った方が便利であることから、 損益計算書の利益が使 われます

コロナウイルスで、人数制限、時間短縮などが要請され、正常な営業を行うことが、できなくなった会社は、数多くあると思います。

正常な営業ができないことで、資金繰りが逼迫し、借入金が、増加したのではないでしょうか。

手元に資金がしっかりあれば、 資金繰りに苦労することも、なかったことでしょう。

2.資金会計理論の目的

資金会計理論の目的は、手元に残る資金を増加させるこ と です。

資金会計理論を、利用して、手元に資金を残す経営を行うことを、お勧めします 。

資金会計理論で作成されるニュー資金別貸借対照表を使うと、次のようなことが、でき るようになります。

①自社の財政状態が、よくわかるようになります。
又、得意先の貸借対照表が、入手できると取引先の財政状態が、よく分かります。

②売上の増大や設備投資などを行う場合、それに関する将来の財政状態のシュ ミ レーションができます。

③現在作成されているキャッシュフロー計算書ではなく、ニュー資金別貸借対照表で作成されるわかりやすいキャッシュフロー計算書が作れます・・ 等。

「資金会計理論」の解説書としては、次の2冊が挙げられると思います 。

・「キャッシュフローがいつでもわかる

会社を強くする資金会計理論」

・「国際会計基準より会社の実力がよく分かる

資金会計理論 実践編」

現在、この2冊は、なかなか入手困難です。

3.このホームページ作成の目的

私が、このホームページを作成しようと考えたのは、資金会計理論を、勉強しようと考 えておられる方への情報提供です。

情報提供で少しでも、勉強しようと考えておられる方へ、お役に立てば いいのですが・・・。

少し踏み込んだ説明が、随所にあります。

説明、考え方が、間違っていましたら、ご指摘、ご教授下さい。よろしくお願いします。

提供した情報は、自己責任で、お使いください 。

4.参考にした書籍

・「実践 資金管理会計」

著者 佐藤幸利 出版社 葦書房

著者が、自費出版された書籍ですが、資金会計理論を、ある程度理解してから読まないと、読みにくいです。

・「キャッシュフローがいつでもわかる

会社を強くする資金会計理論」

著者 島田勝弘 奥井栄作 出版社 プレジデント社

資金会計理論の入門書、と言える書籍です。

・「国際会計基準より会社の実力がよく分かる

資金会計理論 実践編」

著者 佐藤幸利 島田勝弘 奥井栄作 出版社 プレジデント社

佐藤氏が、コンパクトにまとめた、資金会計理論の概要を書かれた章があります。

・「実践資金会計」

著者 武田茂敏  出版社 愛媛新聞サービスセンター

色々な会社の資金別貸借対照表(ニュー資金別貸借対照表の前の様式)の事例が、書かれています。

・「会社の実力を見える化

キャッシュミラー経営分析」

著者 島田勝弘 出版社 日本経済新聞出版社

私が知る限り、ニュー資金別貸借対照表を、説明されている唯一の本です。

電子書籍があり、入手可能です。

上記の5冊は、佐藤幸利氏及び佐藤氏が主催された資金管理会計研究会(CMA 研究会)に参加されていた方が、執筆された書籍です 。

・「あなたの会社の3年後が見える

 新しい決算書の教科書」

著者 アタックスグループ  出版社 中経出版

わかりやすい書籍で、資金別貸借対照法(ニュー資金別貸借対照表では、ありません)の実践的な説明がされています。

損益計算書は、通常、使われている損益計算書ではなく、変動損益計算書が使われています。

電子書籍があり、入手可能です。

紹介した書籍は、全国の図書館で、所蔵しているものが、ほとんどです。

お近くの図書館から、書籍所蔵の図書館より取り寄せてもらい、借りて、勉強することは、可能だと思われます 。

<ホームページ作成者>

名前は、「大谷純正(おおたにじゅんせい)」と言います。

法政大学経済学部卒で、北海道札幌市に住んでいます。

jicpa(日本公認会計士協会)の会員です。

2021年頃、キャッシュフロー計算書の一領域を検討している時、これに代るキャッシュベースの何かないものか、と思っている時、資金会計理論に出会いました。

この理論をベースにしたニュー資金別貸借対照表は、非常に優れていますので、皆さんに使って頂ければと思っています。

このホームページを、最後まで、お読み頂ければ、ニュー資金別貸借対照表をご理解されると思います。
量が多いので大変かと思いますが、ご一読願います。
ご意見・ご質問がありましたら、お問い合わせのページからお願いします。

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